辰已法律研究所は、超老舗の司法試験塾。もともと1972年に検察官で弁護士だった遠藤仁一さんの私塾から始まりました。
昔は、全国に教室があって通学スタイルがメインでしたが、近年は各地の教室も閉鎖されてしまい「東京・岡山・大阪」が残っています。
まだネット上での知名度は低めですが、アガルートと提携したりyoutubeで動画をあげたりと徐々にWEBに移行しています。
講師によるとは思いますが、合格者もしっかり出ていますし、わりと評判の良い塾だと思います😄
ホームページ:https://www.tatsumi.co.jp/
WEBスクール:https://tatsumi-ws.com/
昭和感のある公式ページでなかなか古風なスタイルです。
最初は、松本講師の司法書士試験講座「リアリスティック一発合格松本基礎講座」を受けてみたいと思ったのですが、いきなり司法書士はハードルが高いため行政書士から受けてみようと思い入塾しました。
山田斉明講師の行政書士 合格スタンダード講座
講師の山田斉明さんは、伊藤塾で10年以上の講師実績がある方です。名前は「ヤマダサイメイ」ではなく「ヤマダタダアキ」です。
もともと大学受験指導をしていたので理論的な説明がうまいです。2003年から行政書士講師をしていて、伊藤塾では上級コースを担当していました。多くの合格者を出していた実績がありましたが、伊藤塾を辞めて独立。その後、株式会社リーダーズという会社を設立して行政書士試験講座を開いています。
山田先生は、宅地建物取引主任者資格試験、行政書士試験、社会保険労務士試験、AFP、中小企業診断士試験、産業カウンセラー試験といった多種多様な資格を持っています。
私は、最初テキストが細かすぎて覚えられなそう・・・と思っていたのですが、講義の概要を聞いているうちに、行政書士に合格するにはここまでやらないとダメなんだなと認識をあらためました。
独学で肢別本を解いても得点できるのは4割程度。しっかり理屈を理解して、応用問題への対応をしていかないと合格はできないという事を聞いてなるほどと思いました。
山田斉明講師の講義ポイント
テキストや問題はオリジナル度が高いですね。
図解だけでなく、重要な過去問や判例を取り入れて、まとめの図表まで入れることでインプットとアウトプットが同時にマスターできるテキストになっています。
講座では、オリジナルの肢別問題も司法試験や司法書士などから似た問題をひっぱってきて、それをグルーピングして解くことにより、よくあるひっかけ問題などにも対応していて、基礎だけじゃなく応用問題にも対応できるよう工夫されているという印象です。
あしべつの解法ナビゲーションやパーフェクト過去問の講座でも、単純に解説するだけではなく、過去問のツボを教えてくれるので、体系的な知識が身に付きます。
難点としては、伊藤塾など他のテキストに比べて、行間がせまいのと、表の中に文字がびっしり詰まっているので、慣れないと大変ですw
あと、明朝体っぽいのでゴシックにしたほうが良いと感じました。
行政書士の講座は、伊藤塾の平林講師、アガルートの豊村講師、資格スクエアの森T講師など著名人がいますが、山田先生の講義はそれとはまた違ったオリジナリティーの高い合格メソッドが詰まっている印象です。
他にも行政書士講座はいろいろあるので、youtubeを見て合う合わないを判断するのが良いかと。
プレミア合格スタンダードの印象
紆余曲折して、プレミア合格スタンダード講座に入りました。
お値段21万円しましたが、山田先生の講義は論点をわかりやすく説明してくれるので一発合格目指して投資しました
テキストもダンボールびっしりで、いっぱいです・・・。
11月下旬から開始して、12月上旬で18時間のフレームワーク講義民法と行政法を履修して、合格スタンダードテキスト民法に入りました。
山田先生のアメブロとリーダーズのブログコーナーで復習ブログと予習ブログが用意されているのもいいですね。
講義は板書ではなく、テキストを画面に映しながらの講義でわかりやすいです。
特に民法の講義は図解が多くわかりやすかったですね。
行政法も判例が多いのでごちゃごちゃしてましたが、フルカラーになってからは、見やすくなりました。
現在は、合格スタンダードテキストをやって、そのユニットのパーフェクト過去問題集をやるというジグザグ方式感じです。
ただ、過去問は記述や司法書士試験、司法試験の問題も含まれていますが、解説がちょっと難しいのが難点です。
辰巳の模試はすごい丁寧な解説だったのですが、それに比べると過去問の解説はいまいちです。
初学者からすると、解説を見ても問題のどこが間違っていてるのか?
が分からない解説もあるので、初心者でもわかりやすい行政書士合格道場の過去問解説を併用して勧めました。
ただ、司法書士試験や司法試験の過去問解説はネットでは少ないので、解説がわからないとお手上げになってしまいます。そこはメールで質問すればいいのですが、返信に平均1週間ぐらいかかるためなかなか難しいなという印象です。
結局質問は1回だけしかしませんでしたw
とにかくプレミアムは教材のボリュームが多く、消化するのが大変でした。
兼業の初学者はすべて消化するのは難しいと思うので、通常の合格スタンダードでも十分だと思います。
その他気になった点をまとめておきます。
教科書のPDFの提供はある?
教科書のPDF提供はありませんでした。自分で裁断してスキャナーでPDF化するしかありません。
このあたり伊藤塾と違って辰巳は遅れてる気がします。
解法ナビゲーションとパーフェクト過去問徹底攻略講座どっちがいい?
解法ナビゲーションは択一で解答が動画でしかみれないため、復習には向いてません。
3回ぐらい○×で回しましたが、途中でやらなくてもいいかなと思いました。
択一をやるなら、市販のLECか早稲田セミナーの肢別問題集をやったほうが良いです。
パーフェクト過去問のほうは、過去問の共通部分を丁寧に解説してくれるので、個人的にはこちらのほうが良かったです。
司法書士や司法試験からの抜粋問題もあるので、網羅性は高いです。
令和5年のような民法が簡単な試験だと、オーバースペックになってしまうので今後の試験の傾向によります。
直前記述式対策講座
こちらは山田先生と竹内先生が講義をしてくれます。
辰巳の記述は、10分程度で解いてからその後すぐに講師の解説があるので、市販のLEC本とかよりは全然よかったです。
的中はしませんでしたが、民法と行政法の択一の復習にもなったので良かったです。
直前総整理マスター講座
直前総整理マスター講座は、そこまで必須ではありませんでした。
時間も割と長いので早送りで聞いてました。何か得たかといわれるとあまり実感がありません。
直前合格答練
これはいわゆるミニテストなので、やっておいたほうが力が付きます。
総復習ノート
これも宝の持ち腐れになってしまいました。
これを何度も回して合格した人もいたので、使う人次第な気がします。
個人的には、分厚いのでやる気が起きず、肢別問題集を何度も回していました。
民☆行チャレンジ模試と全国公開完全模試
模試も必須です。必ずやりましょう。
その他の講座
行政書士 2024年対策 GW特訓☆特別セミナー 重要判例分析講義シリーズ
→合格スタンダードを受けているなら不要です。
かなりボリュームもあるため消化しきれない恐れがありますね。
行政書士 2024年対策 ケースで理解する行政法
プレミアには特典でついてきました。大学の先生の本なので行政法の勉強には役立つけど、試験対策という意味では不要だと思います。
半分ぐらい見ましたが、時間が長く、とても復習できないので見る必要はありませんでした。
2023年行政書士試験 山田ファイナル!ベストセレクション30
一応、最後のお守りとして買っておいてもよいと思います。
直前の2週間前ぐらいに割引価格で購入しました。
なんだかなだ、色々購入してしまいましたが、合格スタンダードテキストとパーフェクト過去問だけでよかったですw