10年ほどEvernoteを使ってきましたが、円安などもあり値段が14.99ドル(現レートで約2,211円)という月額にしてはありえない高額アプリになってしまいました。
年払いにしても$10.83(1,597円)なので、もうメモアプリとしての価値と値段を天秤にかけると他のアプリに移行することに・・・。
ちなみに、解約時に40%オフのオファーがでてきて6000円程度になるのですが、それも他アプリへ移行した後だったので遅すぎました。
Evernoteの類似アプリ
Evernoteの類似アプリには、以下のようなアプリがあります。
- Notion:テキスト、画像、表、コードなど、さまざまな情報を自由に組み合わせてノートを作成できるアプリ。
- Microsoft OneNote:Microsoft 365の各種プランやWindows10などに標準搭載されているノートアプリ。
- Google Keep:Googleアカウントがあれば無料で利用できるシンプルなノートアプリ。
- Bear:シンプルで使いやすいUIが特徴のノートアプリ。
- Dropbox Paper:Dropboxに保存したファイルや情報を簡単にメモできるアプリ。
- UpNote:2022年にリリースされた新しいメモアプリで、シンプルで使いやすくUIなどもEvernoteに似ています。
- Craft:Macユーザーに人気のあるアプリです。こちらもシンプルで使いやすくデザインが優れています。
アプリ | 特徴 | 対応デバイス |
---|---|---|
UpNote | シンプルで使いやすい、MacとWindowsで利用可能 | Mac、Windows、iOS、Android |
GoogleKeep | シンプルで使いやすい、Googleアカウントで利用可能 | Web、iOS、Android |
DropboxPaper | クラウドストレージと連携、シンプルなデザイン | Web、iOS、Android |
OneNote | 豊富な機能、Microsoft Office製品と連携 | Web、Windows、macOS、iOS、Android |
Craft | 手書き機能、音声入力機能 | macOS |
Notion | 自由度の高いレイアウト、豊富なテンプレート | Web、iOS、Android、Windows |
Bear | シンプルで使いやすい、Markdown記法に対応 | macOS、iOS |
私はWindowsとipad、iphoneを使っていますが、最初はBearにしてipadとiphoneだけで使おうと思ったのですが、やはりEvernoteから他アプリへのデータ移行を考えるとWindowに対応していないと厳しそうということがわかりました。
ということで、Windowsに対応したメモアプリとなると2つぐらいしかありません。(Notionはデータベースが難しすぎた)
それがUpNoteとOneNoteの2つです。
UpNoteは、新海監督がXで投稿してたので知ってる人も多いかと。
UpNoteとOneNoteのどちらが使いやすい?
UpNoteの特徴は?
UpNoteは、シンプルで使いやすくEvernoteと似ています。最近では、プロテクト機能も追加されたので、データの保護ができる点もよいですね。
Bearのほうが洗練されているのですが、Windows版、データ保護機能、フォルダという概念がなかったのでUpNoteに軍配があがりました。
UpNoteのメリットとしては、こんな感じです。
- シンプルで使いやすいため、初心者でもすぐに使いこなせる
- Markdown記法に対応しているため、コードやマークダウン記法を使ったメモを簡単に作成できる
- 画像や動画を埋め込める
- 複数のデバイス間で同期できるため、どこからでもメモにアクセスできる
- 無料プランでも十分使える
UpNoteのデメリットもあります。
- 検索機能が弱い
- プロテクトされたフォルダの文字が検索に引っかからない
- ノートをドラッグアンドドロップで移動できない
- フォルダもドラッグアンドドロップで移動できない
検索とノートの移動は、Evernoteのほうが検索の利便性は高かったです。ここいらが実装されればほぼEvernoteですw
セキュリティに関しては、フォルダ単位でのデータ保護になるので、Evernoteのようにテキスト単位ではセキュリティをかけられません。あくまでも他人に見られにくくするための保護という感じです。口座情報やクレジットカード番号、個人的な手紙などはちょっと不安ですが、そこは目をつむりました。
そして、料金は月額100円か買い切りの3500円(レートは随時変わる?)を選べます。
私は、使いやすかったので3500円の買い切りにしてしまいました。今後は、UpNoteを使っていきます。
OneNoteの特徴は?
OneNoteはマイクロソフト製品だけあって、全デバイス対応していますが、機能が豊富すぎる印象はあります。あと、マイクロソフトのアカウントが必須になります。他には、コピペ時にオリジナルデータそのまま貼り付けられないことがありました。
ただ、OneNoteは、無料ですし、Evernote以上のことができるので移行先としては問題ありません。
UpNoteとOneNoteへのデータ移行
気になるのがデータ移行。
Evernoteがデータ移行に制限をかけていて、enexファイルに100個のノートまでしかエクスポートできなかったので非常に面倒でした。
Evernoteレガシーなら全部選択してエクスポートできましたが、Evernote Legacy(レガシー)は終了したようです。
移行後にEvernoteレガシーがダウンロードできることを知りました。Evernoteの公式フォーラムでダウンロードのリンクが…w
Windows版
https://cdn1.evernote.com/win6/public/Evernote_6.25.3.9348.exe
Mac版
https://cdn1.evernote.com/mac-smd/public/EvernoteLegacy_RELEASE_7.14.1_458325.zip
いつまで残るのかはわかりませんが・・・
UpNoteへ移行
EvernoteからUpNoteへのデータ移行手順は以下のとおりです。
UpNoteアプリの設定にあるインポートから簡単にできます。
手順 1: Evernoteから.enexファイルをエクスポートする
- Evernoteアプリを起動します。
- 移行したいノートブック名を右クリックします。
- ポップアップメニューから「ノートブックをエクスポート」を選択します。
- 保存先フォルダを選択します。
- 「エクスポート」をクリックします。
手順 2: .enexファイルをUpNoteにインポートする
- UpNoteアプリの設定からEvernoteからインポートを選択して、エクスポートした.enexファイルを指定します。
- 「インポート」をタップします。
手順 4: インポートされたデータを確認する
- UpNoteで、インポートされたノートを確認します。
- インポートされたデータに問題がないか確認します。
EvernoteからUpNoteへのデータ移行は、完全ではありません。
Evernoteのチェックリスト、ウェブクリップ、音声レコーディングは、インポートできません。
Evernoteのタグは、インポート時にハッシュタグに置き換えられます。
OneNoteへ移行
移行するのには、公式ツールがないので、サードパーティーのevernote2onenoteを使って移行しなければなりません。Windowsでしかできないので、まずEvernoteとOneNoteのWindows版をインストールする必要があります。
データ移行の流れ
Evernote2Onenote(※最下部のdownloadからゲット)を使ってEvernoteからOneNoteへのデータ移行手順。
手順 1: Evernoteから.enexファイルをエクスポートする
- Evernoteアプリを起動します。
- 移行したいノートブック名を右クリックします。
- ポップアップメニューから「ノートブックをエクスポート」を選択します。
- 保存先フォルダを選択します。
- 「エクスポート」をクリックします。
手順 2: Evernote2Onenoteをダウンロードする
- Evernote2Onenoteのダウンロードページにアクセスします。
- ダウンロードボタンをクリックします。
- ダウンロードしたファイルを実行します。
手順 3: Evernote2Onenoteを起動する
- Evernote2Onenoteを起動します。
- 画面の指示に従って、OneNoteのアカウント情報を入力します。
手順 4: .enexファイルをインポートする
- エクスポートした.enexファイルを指定します。
- 「インポート」をクリックします。
Evernote2Onenoteは、Evernoteのノートブック、ノート、画像、添付ファイルをインポートできます。
Evernoteのチェックリスト、ウェブクリップ、音声レコーディングは、インポートできません。
Evernoteのタグは、インポート時にセクションに置き換えられます。
他の代替ツール
Evernote2Onenoteのほかにも、EvernoteからOneNoteへのデータ移行を支援するツールがいくつかあります。
- OneNoteImporter:Microsoft公式のツールですが、2023年4月をもって提供が終了しています。
- Evernote to OneNote Exporter:サードパーティ製のツールで、Evernote2Onenoteよりも多くのデータをインポートできます。
Evernoteが評判を落とした理由は?
アプリの乗り換え先を調べていたら、
- Evernote 代替
- Evernote 代わり
- Evernote 類似アプリ
- Evernote 乗り換え
- Evernote 比較
というキーワードも多きでてきました。ここまでEvernoteが評価を落とした原因を調べるとこんな感じですかね。
- 機能のアップデートの遅れ
Evernoteは、リリース当初から多くの機能を備えていましたが、近年は新機能の追加が遅れており、ユーザーのニーズに応えられていないという声が上がっています。特に、競合アプリが積極的に新機能を追加しているため、Evernoteの優位性が薄れていると言えるでしょう。
- UI/UXの改悪と同期の不具合
Evernoteは、2022年にUI/UXの大幅な改悪を実施しました。しかし、この改悪はユーザーの間で不評を呼び、使いづらくなったという声が多く上がっています。そのため、ユーザー離れにつながったと考えられます。また、同期の不具合も起こり、ノートが消えてしまうというメモアプリにありえない不具合もありました。同期については、electronになったあと1年ぐらいかけて問題なくなったようです。
- 無料プランの制限強化
Evernoteは、2022年に無料プランの制限を強化しました。これにより、無料プランで利用できる機能が大幅に減少し、ユーザーの不満が高まりました。
- 価格の値上げ
Evernoteは、2022年に有料プランの価格を値上げしました。これにより、有料プランを利用するユーザーの負担が増加し、離脱につながったと考えられます。
- 競合サービスの台頭
Evernoteは、競合サービスの台頭にも苦戦しています。Google KeepやMicrosoft OneNoteなどの競合サービスは、Evernoteと同等の機能を備えながら、より使いやすく、より安価で提供されています。そのため、ユーザーがEvernoteから競合サービスに移行するケースも増えています。
Evernoteの今後・・・
踏んだり蹴ったりのEvernoteですが、最近では、EvernoteがBending Spoonsというモバイルアプリの開発会社に買収されてしまいました。
これによって、Evernoteアメリカの人は全員解雇され、ヨーロッパに拠点を置くチームに移管されたそうです。
ユーザー数も、2023年9月7日現在で約2億人いて、売上は約1億ドルと推定されています。2020年から2022年にかけて減少傾向にあり、売上も2022年に前年比で約10%減少しています。
- ユーザー数:1.99億人
- 売上:9,900万ドル
- 営業利益:1,000万ドル
Evernoteは2023年6月に、新CEOの筆頭取締役兼最高経営責任者(CEO)にイアン・スチュワート氏が就任しました。スチュワート氏は、Evernoteの再成長を図るために、新機能の追加や無料プランの機能拡充などの取り組みを進めています。