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資格勉強は反復ゲー?記憶力を高める効果的な勉強法は暗記?

不景気の中、資格ブームで勉強をする人が増えていますね。

youtubeでも資格系youtuberが人気ですし、自分の勉強ログを上げてる人も沢山見かけるようになりました。

それにともなって、資格の勉強本も色々見るようになり、勉強の効率化を目指す暗記法も色々ピックアップされるようになりましたね。

目次

暗記が苦手なのは当たり前

暗記は、苦痛を伴う作業で楽しくないので苦手な人も多いと思います。

自分も暗記は苦手で、覚えてもスグ忘れてしまうのは何故なのか・・・勉強の才能がないのか・・・と劣等感がありました。

しかし、そもそも人間は忘れてしまう生き物なのでそれが当たり前という風に考えるようになってからは気が楽になりました。

小さい頃から勉強癖がついている東大生と比べたら海馬の大きさや記憶力の差はあるかもしれませんが、それ以外の人間については、記憶力の差はほとんどないのが定説なので、暗記のテクニックを身に着けて努力をすれば同じようになれるはずです。

心理学者エビングハウスによると下記の忘却についての実験結果があります。

人間の脳は記憶してから
20分後におよそ42%を忘れる
1時間後におよそ56%を忘れる
9時間後におよそ64%を忘れる
6日後にはおよそ76%を忘れる

つまり、いくら完璧に覚えても復習をしなければ、6日後には24%の事しか覚えていないんですね。

結局、人間の脳は、何度も何度も反復することで脳がその情報は大事と認識し、海馬にある短期記憶が大脳の長期記憶に移動して記憶に定着する仕組みなので、記憶を保持するには反復して復習するしかないという事ですね。

それを前提に、覚えた勉強内容を忘れないようテクニックを使って暗記していったほうが建設的です。

というわけで、今回はいくつか市販の勉強法から反復して覚える方法をまとめてみました。

棚田行政書士と落語家立川談笑の大量記憶法

宅建と行政書士を持つ棚田行政書士の本「紙一枚勉強法」で紹介されていました。

著:棚田 健大郎
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ちなみに棚田さんの大量記憶は、落語の立川流と全く同じでこれを利用したものですね。詳しくは動画か書籍を参考にするとわかりやすいです。

とてもシンプルな方法で間隔を開けて同じ過去問を繰り返し解いて覚えるというものです。

例えば、

1日目:問題Aを解く
2日目:問題B、問題Aを解く
3日目:問題C、問題B、問題Aを解く

というように、前日やった問題、前々日やった問題を積み重ねていきます。これを一週間ほど続けて、覚えてきたら1ヶ月後に復習、2ヶ月後に復習と間隔を開けてまた覚えるだけです。

宅建のスケジュール例

事前準備として、スケジュールを予め作っておく必要があるので、過去問や問題集のテーマをざっと見て問題数を数える作業が必要になります。windowsならExcelで管理して、ipadを持っていればスケジュール管理アプリを使って工夫しましょう。勉強する日によって勉強のノルマ数にバラツキがでるので、うまく調整していく必要があります。

反復重視なら、スタディングのような暗記に適した勉強サイトも便利ですね。

言うのは簡単なのですが、同じことを何回も繰り返すので勉強量が増えていきます。それなりに力技の勉強法なので「自分には無理・・・」となりそうですが、実際にやってみると1度やった問題は比較的スピーディーに解けるため慣れていけば数をこなしていけます。

動画もご参考に。

最適な反復回数は何回?

書籍には反復回数は明確に書いてありませんでしたが、反復回数と反復する期間には色々な説があります。

・エビングハウスの忘却曲線
 →1回目が翌日、2回目がその1週間後、3回目がその2週間後、4回目がその1ヵ月後、5回目がその2ヵ月後
・海馬から長期記憶にするまで30日
 →30日を過ぎると海馬が重要でないものを消してしまう
・7以上で中期記憶に、プラス10~20以上で長期記憶
和田秀樹氏によると、9時間以内に復習するとよい
山口真由氏によると、7回繰り返すのがよい
・脳研究者の池谷裕二氏によると、2カ月ほどかけて4復習
 →翌日、1回目の1週間後、2回目の2週間後、3回目の1カ月後
・記憶大会のグランドマスター池田義博氏によると、スピード重視で同じ内容を3回薄く
・精神科医の樺沢紫苑氏によると、最初の復習から試験までの期間を1:5にして5回復習する
 →試験が30日後なら5日後に1回目をする(1:5=5:25)あとは、残り25を4分割して4回復習する
・ウォータールー大学:24時間以内に10分、1週間以内に5分、1ヶ月以内に2分の復習
・弁護士の佐藤大和氏:寝る前の5分、起床後の5分

エビングハウスのように間隔を拡張していく方式について「最後のほうの暗記は効果が低いので等間隔に復習したほうがパフォーマンスが良い」という記事もありました。また、エビングハウスは管理が面倒で計画が破綻しやすいと思うので多少アレンジして自分がやりやすい形にしたほうが良いと思います。

いろいろな人の意見をざっくりまとめると、最初に勉強した日の翌日に復習して、30日以内に3~4回は復習したほうが良さそうです。

翌日に前日の復習をすることで海馬に印象付ける、さらに海馬に重要な事柄と思わせるために、少し間隔を開けて繰り返しインプットするという作業が大事な気がしますね。

ちなみに覚えるときは、書かないという人が圧倒的に多いです。

その理由は、書くと時間がかかるので、見て口で復唱したほうが効率的だからです。書いたほうが覚えるという人もいるかもしれませんが、反復作業は非常に苦痛を伴う作業なので、できればスピーディーに終わらせたほうが良いですね。

佐藤大和さんのずるい暗記術

前述した暗記術はかなりの力技なので、本当にそんなんで暗記できるの?と思っていたのですが、実は、最難関の司法試験に一発合格した佐藤大和弁護士の「ずるい暗記術」という本にも似たような勉強法が記されています。

2冊ありますが、図解版のほうが新しくてわかりやすかったです。

著:佐藤 大和
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著:佐藤 大和
¥1,247 (2022/06/19 18:57時点 | Amazon調べ)

ずるい暗記術には、大量記憶法とは若干アプローチが違っていて、寝る前の5分と朝5分を利用して繰り返し、暗記効率を高めるというものです。5分程度で良く、最長でも25分のため、こちらのほうが実現しやすいと思います。

こちらは、

夜就寝前:1日の勉強内容を就寝の5分前にノートに簡単にまとめる
朝起床時:起床時の5分でそのノートを見てやったことを思い出す

という1セットを、8日間で5回復習するというものです。

つまり、起床時に最大で5回分(5分✕5回=25分)の復習タイムを設けます。

日数朝起床時勉強のメイン夜就寝前学習時間備考
1日目(月)Aを勉強Aをまとめる
2日目(火)Aを復習Bを勉強Bをまとめる5分
3日目(水)ABを復習Cを勉強Cをまとめる10分
4日目(木)ABCを復習Dを勉強Dをまとめる15分
5日目(金)BCDを復習Eを勉強Eをまとめる15分※Aの復習は休み
6日目(土)ACDを復習Fを勉強Fをまとめる15分※Bの復習は休み
7日目(日)BDEを復習休み15分※Cの復習は休み
8日目(月)CEFを復習Gを勉強Gをまとめる15分※ABの復習は休み
9日目(火)ADEFGの復習Hを勉強Hをまとめる25分※Aの復習が完了

5分以内で終わらせるのがポイントと書いてありました。忙しくても短時間でできる記憶トレーニングで、著者の佐藤弁護士もこの勉強法にしてから劇的に成績がアップしたとのことで効果は高そうですね。

東大主席弁護士の7回読み勉強法

東大主席弁護士の山口真由さんの勉強法です。大学3年生で司法試験に合格という実績があり、勉強も小さいころから10時間やっていたりと勉強への耐性が強いという前提はあります。

本当にただ7回読むという反復暗記法ですが、反復して記憶を定着させるので効果はあります。同じ作業を7回繰り返すので、飽きてしまう人もいるかもしれませんが、7回読むだけなので誰でも簡単にできるのは間違いありません。

著:山口真由
¥1,430 (2022/06/19 19:02時点 | Amazon調べ)

書籍では第4章からが本題の7回読み勉強法で、それまでは財務省での奮闘記や弁護士での甘さなど体験談になっています。

7回読みは、まず認知してから理解するというコンセプトで、30分の流し読みをすることからはじまります。300ページ30分で読む速読なので1ページ1分の流し読みですね。

最初の3回の流し読みでアウトラインをつかんで、4回目からキーワードを意識して読む。5回目で説明文も意識して、6回目から意味や趣旨を理解しつつ、最後の7回目で記憶に定着させていきます。

読むのに音読を推奨する人もいますが、山口さんは黙読を推奨しています。あと重要ポイントのメモを書くという作業もしています。わりと抽象的な内容が多いですが、気になる方は一度読んでみると良いですよ。

インターリーブ学習法

同じ復習をしていると飽きてしまうこともあります。

そんなときはインターリーブ学習を取り入れてみるのもおすすめです。

インターリーブは「変化をつける」ことで、英語を勉強する場合、単語だけを繰り返し暗記するのではなく、合間にリスニングや文法の勉強を入れていくと変化がつくので脳が飽きずに集中力を持続しながら効果的です。

宅建や行政書士、司法書士などの資格試験なら途中で音読を入れてみるとか、別分野をざっと流し読みしてもいいと思います。

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