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伊藤塾のうかる!司法書士 必出3300だけで合格?使い方と評判

伊藤塾のうかる! 司法書士 必出3300選シリーズは、もともと伊藤塾の講師だった向田恭平先生(現在は司法書士の代表としてご活躍中)が作りあげた名著。現在は、髙橋智宏講師が制作・編集総指揮者となっています。

引用:www.itojuku.co.jp

当時は、必出3000(向田3000)でしたが、バージョンアップを繰り返して3300へ。

非常にコンパクトに全科目がまとまっていて、直前期に高速回転するのに適した教材になっています。ページ数は、全合計で1164ページです。

書名発売日ページ数
うかる! 司法書士 必出3300選/全11科目 [1] 第3版 民法編2022/11/17308
うかる! 司法書士 必出3300選/全11科目 [2] 第3版 不動産登記法編2023/4/6224
うかる! 司法書士 必出3300選/全11科目 [3] 第3版 会社法・商法・商業登記法編2022/8/3308
うかる! 司法書士 必出3300選/全11科目 [4] 第3版 憲法・刑法・民訴・民執・民保・書士・供託法編2022/8/3324
2024年現在

残念ながら改訂のペースは遅く2024年の改訂はないとのこと。伊藤塾のExceed(エクシード)コースに択一総整理が組み込まれたので、今後はそちらがメインになっていくと思います。

目次

司法書士 必出3300選の内容

向田先生が作った当時のコンセプト通り、問題は過去問になくても、重要なもの、必要な知識が掲載されています。

問題数は、1冊につき3300問で、5択の過去問数にすると660問。知識レベルで本試験で足りないということはない作りになっていますね。

向田先生の意図としては、知識の整理がメインなので、オートマやVマジック、リアリなどで基礎を一通り学習済が前提になっています。行政書士の肢別のように初学者がいきなり回転すると、変な知識の覚え方をしてしまい膨大な学習量の司法書士試験では逆効果になる可能性も。注意しましょう。

この教材だけでは、推論問題等の対策はできないので、そこは過去問で補う必要があります。

司法書士 必出3300選の評判

伊藤塾 司法書士 必出3300の評判はアマゾンのレビューや口コミを見ても評判は良いですね。

4冊というコンパクト感もあり直前期に高速回転するにはもってこいです。

必出3300の特徴は下記のとおりです。

  • 1問1答形式で分かりやすく、知識の定着が図りやすい
  • 重要ポイントがコンパクトにまとめられており、要点整理に適している
  • 表形式で整理されているため、頭に入りやすい
  • オリジナル問題ありで質が高い
  • 価格が手頃で、コスパがいい

司法書士 必出3300選の使い方

伊藤塾 司法書士 必出3300だけで合格できるかというと、正しく使ってしっかり実践できれば可能という感じです。

ベストセラーで受験者の大半が使っている書籍ですが、司法書士の択一基準点越えが20%前後という結果を見ると、どんな良い書籍でも使い方とやりきる力次第です。

必出3000の作成者 向田先生は、平均で7回の繰り返しを推奨していました。

気になったので「7回まわしに根拠があるのか?」

を調べてみたところ7回程度繰り返すことで記憶の定着が良くなるという科学的根拠もありました。ただし、機械的に7回繰り返せばいいというわけではなく、内容の理解を深めながら適切な間隔で復習する点に注意です。

  • ウォータールー大学の研究で、一度覚えた情報を24時間以内に10分、1週間以内に5分、1ヶ月以内に2-4分復習すると記憶が定着することがわかっています。
  • セントルイス・ワシントン大学の2006年の研究で、反復学習よりも繰り返しテストを行う方が忘却は緩やかになり、記憶の定着に効果的だと示された。
  • 脳科学者の池谷裕二氏によると、同じ情報を繰り返し脳に送ることで、海馬はそれが”生きるために必要で重要な情報”だと勘違いし、記憶の定着につながる。

解く時間を限定して、脳に負荷をかけて回すというのが午後の択一の時間切れ対策にもなるので、これをやり切れるかは重要ですね。

司法書士 必出3300選を繰り返すページ数と時間

向田先生の昔のブログによると、

3000選でも、最初は、1時間8~12ページが目安になります。

次に12~20ページ
3週目くらいからは、1時間で20~30ページくらいを目指しましょう。
4週目、1時間で30~40ページを目安

1時間で50ページで進めれば、20時間もあれば、全科目1周できます。
1週間で回すことも可能になります。

イメージは、
4月2週間に1周(2周)
5月10日間で1周(3周)
6月1週間で1周(4周)
7月で1周

これで、4月からでも10周できます。

http://mukaida.seesaa.net/article/351771517.html

というペース配分を想定して書かれていました。

4冊の合計を約1150ページとして毎日40ページ(5時間)必出3300をやれば初回1カ月で1周できます。

はい、キツイ。

また、伊藤塾の若手?の平林さんによれば、

  • ①問題を解く
  • ②問題を起爆剤として、右側のテキストの内容を思い出す
  • ③右側のテキストを読み込み、完全に記憶する

という流れを推奨していました。20週はストイックすぎですが、司法書士試験は「人の限界をちょっと超えたぐらいに合格がある」とオートマの山本先生が言っていたので、これぐらいやらないと受からない試験なのは間違いないですw

90%以上の問題が解けて、根拠が言えるようになるまで

大体5~6周くらい。

(ヒンドゥーメソッドなら、3周くらいでいけます)

周辺部分まで頭に浮かんでくるのは

大体15周くらい。

最低でも20周ですね。

おそらく、10周以降は、1日の学習時間(約8時間)で、全部見ることができるくらい高速になっているはずです。

本書にもありますが、このテキストは、最終的に高速回転できなければ無意味です。

https://ameblo.jp/goukaku-passport/entry-11449635950.html

ヒンドゥーメソッドとは、古代インドのヒンドゥー教徒が聖典を暗記するために用いた学習法です。最初は少しの分量から始め、毎日新しい内容を少しずつ追加しながら、既に覚えた部分も復習します。宅建の棚田さんの紙一枚勉強法がこの手法を取り入れてます。

著:棚田 健大郎
¥1,247 (2024/04/07 11:44時点 | Amazon調べ)

似たコンセプトのケータイ司法書士

必出3300の後発の書籍に「ケータイ司法書士」があります。

LECの森山先生が作成していて、コンセプトはほぼ同じですが、必出のほうは「表形式のまとめ」を重視していて、ケータイのほうは「文章形式のまとめ」を重視しています。

表形式で見やすくても、やはり文章だけのほうが頭に入ってくるという人もいるので、その場合はケータイ司法書士を検討するのが良いですね。ケータイ司法書士はページ数は1200ページ前後と必出3300と同じぐらいです。

伊藤塾の択一クイックマスター総整理講座

伊藤塾には、必出3300と同じ問題集が組み込まれた講座もあります。

2010年前後ぐらいから択一クライマックス総整理講座→択一ハイブリッド総整理講座→択一直前総整理講座と名前を色々変えてきた司法書士試験の講座「択一クイックマスター総整理講座」と呼ばれるものです。

伊藤塾の小山晃司先生が担当していて、当時は模試と合わせて5万円ぐらいでしたが、現在は、小山先生のExceed(エクシードコース)に組み込まれ単品では購入できません。

一応、全15時間の択一クイックマスター直前講座もありますが、そちらはかなり内容を省かれたまとめ講座なので物足りないですね。

もし択一クイックマスターを手に入れたい場合は、40万円するエクシードコースに入るしかありません。(2024年は、期間限定で司法書士試験の受験者に限り40%割引で購入可能でした)

エクシードコースは、基礎構築編が別途おさらい講義としてついていて、テキストとリンクもしているので勉強しやすいと思います。テキストもかなりまとまっていてイラストも入っているので良い印象です。

科目講義時間(時間)
民法27.5
不動産登記法24.75
会社法・商法・商業登記法24.75
マイナー科目22.0
合計99.0
択一クイックマスターのみ抜粋
  • Point1: 試験合格に必要十分な知識を凝縮した、コンパクトな教材
  • Point2: 教材は「一問一答&図表形式のテキスト」という形式で構成され、インプットとアウトプットを一体化させた学習が可能。これにより、繰り返し学習しやすくなっています。
  • Point3: 講義は過去に繰り返し出題された重要な知識や合格者が押さえるべき知識、出題予想の知識に焦点を当てている。

初学者であればエクシードコースに申し込むのもありだと思いますが、2年目以降の受験者は、択一クイックマスターに申し込むなら自分で必出3300をひたすら回したほうが効率は良いと思うので、お金と時間に余裕があればという感じですね。

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