ケータイ司法書士の出版社と著者
ケータイ司法書士2024シリーズは、三省堂から出版。著者は大手予備校LECのカリスマ講師の森山和正講師です。発売されてから、4年以上がたちましたが毎年改訂され人気の高い書籍です。森山先生曰く、2023の民法は品切れとなって大手書店のデータで司法書士試験分野で1番売れたそうです。
ジャンルについても、ケータイ司法書士2024の主要な分野は主要4科目とマイナー科目+ひな形まですべて網羅しています。民法、民事訴訟法、商業登記法、不動産登記法、供託法、憲法、刑法など4冊のページ合計は、1272ページです。
巻数 | タイトル | 発売日 | ページ数 |
---|---|---|---|
I | ケータイ司法書士I 2024 民法 | 2023/10/18 | 352 |
II | ケータイ司法書士II 2024 不動産登記法 | 2023/10/18 | 280 |
III | ケータイ司法書士III 2024 商業登記法・会社法 | 2023/10/18 | 320 |
IV | ケータイ司法書士IV 2024 民訴系3法・憲法・刑法 | 2023/10/18 | 320 |
早稲田大学法学部卒。森山先生はLECを使って大学生時代に司法書士に8カ月で一発合格しました。司法書士事務所・司法書士法人にも勤務していたので実務もしっている頼れる先生です。2004年から教えているので20年近くになりますね。他に森山先生の書籍で人気なのがVマジックがあります。
ケータイ司法書士の評判
ケータイ司法書士2024は携帯性に優れたコンパクトなサイズの書籍です。通勤・通学の移動時間などのスキマ時間に手軽に取り出して学習を進められます。
寝ながらでも読めるので、勉強のやる気が起きないときでも、とりあえず開いて取り組めるのは良いですね。アマゾンのレビューを見ても高評価が多いです。
民法も1冊に凝縮されていますし、市販の分厚いテキスト読む前に一読して暗記するのも予習になってよいと思います。
ケータイ司法書士は文章ベースのまとめ
ケータイ司法書士は、基本的に見開き型で左にまとめページ、右に一問一答という形式です。
左まとめページのキーワードが赤シートで隠せるようになってるので暗記しやすくなっています。
ただ、kindleの電子書籍には赤シートで隠す機能はないので、紙版を購入したほうがおすすめです。
買う前の注意点としては、ケータイ司法書士は、表形式のまとめはなく、文章ベースでのまとめになっています。伊藤塾の必出3300のほうが表が多いので、頭に入ってきやすいのはどちらか、買う前に両方比べて検討しておきましょう。ページ数については、どちらも1200ページ前後です。
4冊の合計を約1250ページとして毎日40ページ(5時間)ケータイ司法書士をやれば初回1カ月で1周できます。
文章のほうが頭に入ってくる人はケータイ司法書士
表のほうが頭に入ってくるという人は伊藤塾の必出3300
ケータイ司法書士アプリ版
もしiphoneやipadを持っているならケータイ司法書士のアプリが1分野につき1000円で購入できるのでアプリもおすすめです。iphoneだと文字が小さいので勉強するならipad版のほうが見やすいですね。
まとめページと問題ページが別なので、書籍とは使い方が違いますが、基本的には、キーワードがマスクされ隠れているので書籍と同じように使えます。
キーワードの上をタップするとそのタップしたところのマスクが消えてキーワードを確認できます。
また、右下の目のボタンを押すと全部のマスクが消えます。
・書籍と同様に「基礎知識」と「過去問+予想問」をそれぞれ収録。
・重要項目にはマスキング機能でキーワードを隠せる。
・出題パターンは「今日の10問」「カテゴリーごと」「弱点克服」「無限ドリル」から選択可能。
・アプリ起動中はオフラインで使える。
2024年時点でアプリのひな形集はまだ発売されていませんでした。これが出ればスタディングのひな形暗記シートの代替ツールとして活躍しそうです。
赤シートを使った勉強法の効果
赤シートは、古典的な暗記スタイルですが、視覚優位の人に効果は高いとされています。
- 集中力の向上: 赤シートで、特定の情報に対する集中力を高め記憶の定着がしやすくなります。
- 能動的学習: 赤シートを動かしながら、記憶している内容を確認するプロセスは、能動的学習によって記憶の定着を助けます。
- 視覚的効果: 赤シートで視覚的なコントラストが生まれて記憶するべき情報が際立ちます。視覚的な刺激は記憶の定着に役立ちます。
ケータイ司法書士の使い方
ケータイ司法書士2024は要点がコンパクトにまとめられているので、繰り返し読み返すことで知識の定着を図るのが第一目的になります。
森山先生が推奨する使い方は、下記のとおりです。
- ステップ1.思い出すことを念頭に置いて、まず赤シートで穴埋め問題として使う。
- ステップ2.タイトル、小見出しを見て中身を思い出すようにする。(キーワード以外にも文章全体を思い出す)
- ステップ3.ページのタイトルだけを見て何が書いてあったかを思い出す。
また、youtubeで見た合格者の使い方も同様でした。
- 左側のまとめページを赤シートでキーワードを確認して暗記。
- テキストを見ないでキーワードを思い出しながらノートに書く、または言葉にだして想起。
(※ページの論点について、ポイントとなる部分を自分の言葉で要約して説明できるようになることを目指す。あくまで、キーワードを暗記するのではなく、内容を言語化することが重要) - 次ページも同じように復習
直前期には過去問や問題をぐるぐる回すよりも、教材の要点をしっかり覚えて試験当日に思い出せるかの訓練を予行練習することが大切ということですね。
ケータイ司法書士を使う上での注意点としては、コンパクトさを追求しているため、説明が薄くなっている点です。基本初の知識は別途必要になります。また、当たり前ですが記述式の対策としては使えないのであくまで択一用と割り切りましょう。
ケータイ司法書士だけで合格できる?
合格に必要なのは網羅性です。いくら暗記してもそこがテストに出ないと意味がありません。
この辺りを検証していた方がいました。TACで予備校の講師をしていた方なので信憑性は高いかと思います。
これらにつきまして、個別の情報記載率は次のとおりでした。
①制限行為能力者:約79.1%
②原状回復義務:100%
③無効・取消し:約66.7%
(記載の全くないものはありません。△は除外しているので割合が低下しています)
④追認:100%「重要単元(私見)」における総肢数は53、うち記載のある肢は42でした。
そして、重要単元の肢のカバー率は約79.2%という結果が出ました。
私はケータイ司法書士は民法しか所持しておらず、また、総則の途中までしか検証していませんが(全てを検証するつもりはありません。過大な時間を要するためです。私の講義で使うテキストでは当然ありませんので(あくまで私的利用です)流石にできません)、この79.2%という割合が午前の部の全科目に共通すると「仮定した場合」
午前の部で28問程度の正答が見込まれることとなります。
https://ameblo.jp/chatarou2001/entry-12719001400.html
また、別途ケータイ司法書士で不動産登記の過去問を解けるかを検証している方がいて、その方もケータイ司法書士で解けなかったのは数問程度といっていました。
「ケータイ司法書士を完璧にすれば、択一は合格できるレベルに達する」というのは間違ってなさそうです。
ただ、どんな資格試験でも過去問は最低一周しないと実際の問題に対応できないので、別途過去問をやる必要はあります。
森山先生のケータイ司法書士60日総完成講座
書籍だけでは不安という人は、森山先生のケータイ司法書士60日総完成講座もあります。
あくまでペースメーカー的な講義ですが、講義があったほうが頭に残りやすいのでお金に余裕があれば受けてみるのもありだと思います。
- 60日間で1日30分ずつ、全分野を1回転する講座
- 繰り返し学習が重要であり、この講座をペースメーカーとして活用
- 教材は「携帯司法書士」(最新年度版)を使用し、解説と問題演習ができる
- 改正点や重要論点についても詳しく説明される
- テキストに合わせて利用可能で、他のテキストを使用している受講生でも矛盾なく活用できる
まだ司法書士の基本初を持っていない場合は、ケータイ司法書士と合わせて、森山先生が執筆しているVマジックを持っておいたほうが良いです。オートマやリアリよりも相性は良いと思います。